DAIFUKU

【引け目】

よく、障害をもった子供をもつお母さんから、私のせいで…こんな体に産んだから…という言葉を聞きます。

私はそんなお母さんに必ず言わせていただくことがあります。
「気持ちはわかります。でもお母さんは本当はすごいことをされているんだと気づいていないんですか?」と…。

何故?何がわかるの?
こんな大変な思いをしてるのに…と思われる方が多いでしょうか。
多分そうだと思います。

何故すごいのか、それは重度障害の子供たちは、生まれながらにして、周りにたくさんのいのちのことを教えてくれる先生なんです。
ヘルパーたちはもちろん、家族にだって生きるということがどんなことかを伝えてくれています。
確かにお母さんは大変だし、将来を考えたら悲観してしまうかもしれないと思うんです。
でも、生きるって健康でいる長さじゃなく、与わったいのちの時間を一生懸命生きることだと私は思っています。
だから重度障害を持って生まれたことは不幸ではなく、「生きる力ってこうだよ」と大事なことを伝えているのだから、必要なサポートを堂々と受けていいのです。お母さんたちも堂々と胸を張って生きていいんです。
私は不幸な子を産んだんじゃないです。
どんどん胸を張って色々な人に出会ってください。
きっとその出会いが、この子達の未来に灯火となり素敵な道に繋がるから。
そして、可哀想だからこの子の言うとおりにしなきゃという義務感にかられないでください。
この子たちにはこの子たちの人生の出会いがあるように、お母さんにもお母さんの1ページがあるんです。
どうか、そのこと忘れないでほしい…

私はそんなふうに思います。


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